直方山笠の見どころの一つは「激しく豪快な走り」です。一気に走り、曲がり、止まる。このスピード感に加えて山笠を上下に揺さぶる「ガブリ」は、直方山笠ならではのものです。それぞれのポジションについた者が、お互いが見えない中、阿吽の呼吸で力を出し、舵のない重さ2トンを超える山笠を思い通りに動かします。この技術は先輩から学び経験を重ね、また後輩へと引き継がれていきます。電飾を灯した4基の山笠が暗闇の中を躍動する姿も幻想的で、見どころとして外せません。力強くもあり幻想的でもあるその姿は暑気を吹き飛ばし、日常を忘れさせてくれることでしょう。趣向を凝らした飾りの違いや太鼓の「ばちさばき」の違いを発見するのも楽しいでしょう。